さらなる進化を遂げた“グランツーリスモ・ワールド”! 「グランツーリスモ7」ついに全貌公開
「グランツーリスモ」シリーズの原点ともいうべき、キャンペーンモードは今作で復活を遂げる。「ワールドマップ」は、最新ビルド版になって初公開時よりブラッシュアップ。ワールドマップは「グランツーリスモ7」のあらゆるフィーチャーにアクセスできるメニューになっている。作るときにイメージしたのは「カーライフを楽しむためのクルマリゾートがあるとしたら?」なのだとか。“大いなる旅行”を意味する「グランツーリスモ」という言葉通りの、“グランツーリスモ・ワールド”への旅がここから始まっていく。
キャンペーンモードを始めるにあたって、まず最初にやることは与えられたクレジットで“コンパクトカー”を購入すること。レースに出場してボーナスとしてもらえるクルマに乗り換えたり、稼いだクレジットでクルマを買い替えたり、あるいはそれらをチューニングしてアップグレードすることによって、キャンペーンモードを進めていくことになる。過去のシリーズを遊んだことのあるプレーヤーにとっては、お馴染みの伝統な遊び方だ。
ちなみに、コンパクトカーの購入からキャンペーンモードを始めると聞くと、ドキッとする方もいるではないだろうか。2013年に登場した「グランツーリスモ6」では、最初のクルマが「ホンダ フィット RS ’10」しか購入できないということで大きな話題となった。今作では、後述する「中古車ディーラー」から好きなクルマを選んで始めることができるようだ。むしろ、速さが至上命題であるレースゲームにとって、なかなか選ばれる機会が少ない“エントリーモデル”であるコンパクトカーを大切にしている「グランツーリスモ」の姿勢に注目したいところだ。
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ワールドマップの中には、新しく「グランツーリスモカフェ(GTカフェ)」という場所が用意される。「グランツーリスモカフェ」は「グランツーリスモ7」の中心になるような存在。プレーヤーはコンプリートしなければならないカーコレクションのメニューブックを渡される。このメニューブックに沿って、どのレースに出場するか、このカーリゾートの世界を探検していくことでメニューブックをどんどん埋めていくのが遊び方になる。
また「グランツーリスモカフェ」では、購入したクルマの解説や集めたコレクションの説明を聞くこともできる。様々なカーコレクションのメニューをクリアすることにより、自然とクルマの歴史やその文化に触れていくことができるようにデザインされている。
公開された映像では「ポルシェ 911」コレクションをコンプリートしていく模様に加え、初代「ユーノス・ロードスター」などのデザインを手掛けたカーデザイナー・トム俣野(俣野努)氏によるクルマ解説の様子が披露された。クルマそのものだけでなく、クルマに関わった“人”にフォーカスするという、これまでの「グランツーリスモ」シリーズとは異なるアプローチを見て取れる。
前作「グランツーリスモSPORT」に登場した「ブランドセントラル」。世界各国のカーブランドと出会う場所であるが、今作ではまさしく新車を購入するショッピングモールのような見た目に。2001年以降のクルマたちが集められており、およそ300車種の新車がラインナップされている。自動車ディーラーが集まっている場所であると共に、自動車メーカーの歴史を知るミュージアムも併設。ポルシェのミュージアムでは、フェルディナント・ポルシェ博士が自身の設計事務所を立ち上げたところから記述が始まっており、今回もカーブランドの歴史を深く学ぶことができる。
また、これまでのシリーズにもあった「中古車ディーラー」として、実際のカーライフと同じように「グランツーリスモ」にも中古車の世界がある。「中古車ディーラー」では新車で購入するよりもリーズナブルな価格でクルマが購入できるのが基本。ただし、生産が中止されて久しい名車たちが並ぶ「中古車ディーラー」では、「ランチア ストラトス」や「フェラーリ テスタロッサ」など、中にはプレミアム価格が付いているクルマたちも登場する。また、主に90年代の日本のスポーツカーたちも「中古車ディーラー」に入っている。中古車のラインナップは毎日更新されていく予定となっている。
そして、100年経っても色褪せない歴史に残るクルマたち、そういった伝説的なクルマだけを取り扱っているのが「レジェンドカーディーラー」。映画「007」のボンドカーとして知られる「アストンマーティン DB5」や、2017年の「グランツーリスモ・トロフィー」受賞車「メルセデス・ベンツ S Baker Tourer」、ル・マン完全制覇を達成したレーシングカー「ポルシェ 917 K」といったレジェンドカーたちが並ぶ。
これまでの「グランツーリスモ」シリーズにも、選択したクルマの解説がテロップで流れたり、別に専用のクルマ紹介ページが用意されていたが、今作では「Learn more(詳細情報)」というボタンを押すことで、まるでディーラーにて販売員による案内を受けているような、“対話”形式でクルマの解説がなされているのが面白い点だと感じた。